サーバートラブルには、どう備えればよいのか?
2012年06月25日 17:53
公開設定: 外部に公開
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先週末、ちくほうネットをはじめとする「倶楽部ネット」のサーバーを、新規の物に切り換えました。
時を同じくして、業界大手の「ファーストサーバー(FST)」の大規模障害がニュースになっています。
【http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1206/24/news004.html】
約1年ほど前、倶楽部ネットを管理していたGMO社のサーバーが、同じ事態に陥り、損害を受けたので、記憶に残ってらっしゃる方も多いと思います。
ただ、今回のFSTサーバー事件は、5,000件以上のデータが損失したので、昨年の事故とは比較にならないほど大規模です。
この手の事故が起こったときに、必ず言われるのが「データのバックアップをしていなかったのか?」ということ。
FSTサーバーも、GMOサーバーも、業界では最大手、官公庁や上場企業まで、実に多くの契約先を持っていますから、バックアップしていないはずがありません。
では、どうしてこのようなことが起こるのか・・・?
自戒の念を込めて、説明します。
サーバートラブルの原因には、主に次の2つがあります。
(1)物理的障害
(2)論理的障害
(1)は、読んで字の如く、データを保管しているハードディスクをはじめとする、何らかの「部品が壊れた」ということです。
この場合、バックアップ(コピー)を保存しておけば、そのデータを入れ替えれば済むので、被害も小さく短時間で回復します。
問題は(2)、論理的障害とは、複雑に組まれたシステム(プログラム)に何らかの障害が発生することです。
バックアップとは、データをコピーして保存するということですが、そのコピーをする際に、その障害が発生したデータも含めてコピーしてしまうのです。
つまり、
元のデータに障害が発生した場合、何度コピーを繰り返しても、全て傷害のあるデータですから、復旧のしようがないのです。
今回、FSTサーバーが「復旧は不可能」と正式発表したのは、こういう理由からなのです。
では、このような事態を防ぐには、利用者側としてはどうしたらよいのでしょうか?
FSTサーバーの記事の中に、「再構築は顧客が持っているバックアップデータで行うよう求めている」という一文があります。
つまり、利用者がそれぞれ独自で情報をバックアップしてください、という意です。
この理屈は、普通の会社のホームページとかなら解りますが、北九ネットのようなSNSサイトの場合、日々更新されるお店の情報、日記にコメント、コミュニティにクーポン・・・、
そもそも専門知識のないユーザーに、バックアップをする方法が解るはずがありません。
つまり、完全な対処は不可能、ということです。
とはいえ、サーバートラブルに怯えながら日々を過ごしたくはないので、現在倶楽部ネットが行っているバックアップ体制を例に説明します。
前述の通り、機械(自動)的にサーバーのデータをコピーした場合、不正なデータも一緒にコピーする恐れがあります。
そこで、手動で、「文書(テキスト)」、「写真」と分類して、別の場所(サーバー)に保管する、という手法を取っています。
論理的障害は、システム(プログラム)に起こるので、そことは関係のない部品(文書や写真)だけを別に保管する、ということです。
ただしこの手法には、2つの欠点があります。
1.手動のため、特にデータ量が多いと、大変な時間と手間がかかる。
※ネットから写真などをダウンロードする時間を考えるとおわかりいただけるでしょう
2.定期的に実施する作業のため、常に最新のデータではない。
※北九ネットの場合、毎週金曜日にバックアップを行っていますので、例えば木曜日に障害が起こった場合、前の週の金曜日までのデータしかないということになります。
最後に、FSTサーバーの記事に、
「同社のレンタルサーバサービス約款では(中略)顧客がバックアップしなかったことによる損害について同社は何ら責任を負わない」
つまり、
誰も責任を取ってはくれないから、自己責任で保存しましょう、ということなのです。
大切な文章や写真類は、しっかりと別の場所に保管しておきましょう。
時を同じくして、業界大手の「ファーストサーバー(FST)」の大規模障害がニュースになっています。
【http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1206/24/news004.html】
約1年ほど前、倶楽部ネットを管理していたGMO社のサーバーが、同じ事態に陥り、損害を受けたので、記憶に残ってらっしゃる方も多いと思います。
ただ、今回のFSTサーバー事件は、5,000件以上のデータが損失したので、昨年の事故とは比較にならないほど大規模です。
この手の事故が起こったときに、必ず言われるのが「データのバックアップをしていなかったのか?」ということ。
FSTサーバーも、GMOサーバーも、業界では最大手、官公庁や上場企業まで、実に多くの契約先を持っていますから、バックアップしていないはずがありません。
では、どうしてこのようなことが起こるのか・・・?
自戒の念を込めて、説明します。
サーバートラブルの原因には、主に次の2つがあります。
(1)物理的障害
(2)論理的障害
(1)は、読んで字の如く、データを保管しているハードディスクをはじめとする、何らかの「部品が壊れた」ということです。
この場合、バックアップ(コピー)を保存しておけば、そのデータを入れ替えれば済むので、被害も小さく短時間で回復します。
問題は(2)、論理的障害とは、複雑に組まれたシステム(プログラム)に何らかの障害が発生することです。
バックアップとは、データをコピーして保存するということですが、そのコピーをする際に、その障害が発生したデータも含めてコピーしてしまうのです。
つまり、
元のデータに障害が発生した場合、何度コピーを繰り返しても、全て傷害のあるデータですから、復旧のしようがないのです。
今回、FSTサーバーが「復旧は不可能」と正式発表したのは、こういう理由からなのです。
では、このような事態を防ぐには、利用者側としてはどうしたらよいのでしょうか?
FSTサーバーの記事の中に、「再構築は顧客が持っているバックアップデータで行うよう求めている」という一文があります。
つまり、利用者がそれぞれ独自で情報をバックアップしてください、という意です。
この理屈は、普通の会社のホームページとかなら解りますが、北九ネットのようなSNSサイトの場合、日々更新されるお店の情報、日記にコメント、コミュニティにクーポン・・・、
そもそも専門知識のないユーザーに、バックアップをする方法が解るはずがありません。
つまり、完全な対処は不可能、ということです。
とはいえ、サーバートラブルに怯えながら日々を過ごしたくはないので、現在倶楽部ネットが行っているバックアップ体制を例に説明します。
前述の通り、機械(自動)的にサーバーのデータをコピーした場合、不正なデータも一緒にコピーする恐れがあります。
そこで、手動で、「文書(テキスト)」、「写真」と分類して、別の場所(サーバー)に保管する、という手法を取っています。
論理的障害は、システム(プログラム)に起こるので、そことは関係のない部品(文書や写真)だけを別に保管する、ということです。
ただしこの手法には、2つの欠点があります。
1.手動のため、特にデータ量が多いと、大変な時間と手間がかかる。
※ネットから写真などをダウンロードする時間を考えるとおわかりいただけるでしょう
2.定期的に実施する作業のため、常に最新のデータではない。
※北九ネットの場合、毎週金曜日にバックアップを行っていますので、例えば木曜日に障害が起こった場合、前の週の金曜日までのデータしかないということになります。
最後に、FSTサーバーの記事に、
「同社のレンタルサーバサービス約款では(中略)顧客がバックアップしなかったことによる損害について同社は何ら責任を負わない」
つまり、
誰も責任を取ってはくれないから、自己責任で保存しましょう、ということなのです。
大切な文章や写真類は、しっかりと別の場所に保管しておきましょう。